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死節

死節の穴補修です。

死節_e0253265_18424587.jpg死節_e0253265_18434955.jpg
















補修としては初歩的な案件でわざわざブログにアップするレベルではありませんが、作業中ふと思い出したことがありまして。
節には生節と死節とありまして前者は枝が生きたまま包み込まれた為木目に溶け込んでいます。枝が枯れてから包み込まれたのは死節といいポロリと抜け落ちることが多々あります。全く節の無い材は「無節」といい高級品として珍重されますが、節があっても強度が劣るわけではありませんし、価格も安くなります。
木に枝があるのが当たり前であれば、木材に節があるのも当たり前の話です。

数年前の話しになりますが新築現場で補修中お施主様が見学にいらっしゃいました。
私は粛々と作業を進めていると和室の入口前で腕組みをしながら思案顔のお施主様がみえました。
邪魔をしないよう通り過ぎようとした時呼び止められ発せられた言葉が
『柱に節が全く無いのはどういうことだ!』
と、いささか怒り気味・・・
私が上記のような節の説明しようと思いきや続けて
『全く味が無さ過ぎる!』
その場では肯定も否定もせず立ち去りましたが後々考えてみると価値観とは人それぞれ違うなあと改めて思わされました。
建築業界ではそれは『正』となり、このお施主様では『誤』となる訳です。
後日監督さんと談笑中、お施主様には説明して無事引渡しと相成ったそうですが最後まで和室についてはご不満だったようです。
『なんなら節書きに行きましょうか?』
と提案したところ速攻
『それだけは絶対駄目!!』
と監督さん。
監督さんも『正』なんですがやはりこの場合お施主様の気持ちもやはり『正』なんだろうなぁとしみじみと思いました。                                                                 よしたか

by suzuki_blog | 2013-01-28 19:51 | リペア工事
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